信和ビルサービス株式会社より最新情報&耳寄り情報をお届け致します

 

「異常気象と防災について」

 高気圧に覆われた日本列島は連日の猛暑となり、先日は高知県四万十川で国内観測史上最高となる41.0度を記録しました。気象庁によると太平洋高気圧が日本列島を覆っているのに加え、大陸からチベット高気圧わ上空に入り込んで二つの高気圧が重なった状態が続いているためだそうです。

 去年を上回る人数の方が熱中症で病院へ搬送されたり、死亡したり、熱帯夜になやまされたり、また夕方になると雷を伴う局地的な豪雨が各地で超り、住宅の浸水や落雷による停電が起き道路や鉄道も一時ストップする、という事態も起こっています。『今まで経験した事がないほどの雨量だった。』と言うほどの住民の方の言葉が全国各地でありました。これは強い日差しで地表付近の空気が暖められ、午後から積乱雲が発達して大気が不安定になったのが原因だそうです。

  最近、この『観測史上最高』や『今までに経験した事がない』と言う言葉が頻繁に使われる様になってきました。先の2011.3.11の時も『想定外』と言う言葉が使われていました。これからは常に今までの常識にとらわれない防災の備えが必要になる時が来た様に思われます。

「混ぜるな危険」

「混ぜるな危険」の表記が家庭用品になされて久しくなりました。1987年12月、徳島県の主婦がトイレ用塩素系漂白剤とトイレ用塩素系汚れ落としを混ぜて使用し、中毒で亡くなる事故が起き、それ以降、家庭用品品質表示法により「混ぜるな危険」の表記が義務付けられました。 この事故は、ビルメンテナンス業に携わる私たちにとって、大変身近な問題であり注意していないと、今日明日にでも起こりうることです。

先日も地下鉄ないでじょせいが会社からもらった洗剤をアルミ缶に移して持ち帰る途中に、破裂して大騒ぎとなりましたよね。そこで今回はエコラボさんからメールをいただいた「どうして事故が起こったのか」「過去に起こった事故」と「対策方法」についてふれてみます。(以下エコラボさんより)

2012年10月22日(土)の未明に発生しました、地下鉄の車内で起きた事故に驚いた方もいたかもしれません。20代の女性が持っていた、アルミ缶が突然車内で破裂したのです。この事故で、16人が顔や手にヤケドを負うなどのケガをしました。その時、何が起きたのでしょうか?危険は意外な行為に潜んでいました。

女性はこのアルミ缶の中に、職場でもらった「業務用の洗剤」焼き肉用の鉄板などの汚れを落とす強力タイプを移し替え、フタを閉めて持ち歩いていました。では、どうして突然破裂したのでしょうか?

女性が移し替えた洗剤は「強アルカリ洗剤」。これは水酸化ナトリウム(通称 苛性ソーダ)を主成分とした強力な洗剤です。アルミ缶は市販されているコーヒー飲料のリシール缶でした。

水酸化ナトリウムは、缶のアルミと反応すると「水素ガス」を発生します。フタをした缶の中でこの水素ガスが充満し、圧力に耐えきれなくなって破裂したとみられます。(缶飲料の内面は本来コーティングされていて直接アルミ材質と接触することは無いのですが、内面にキズがあったり、コーティングが剥がれていると、水酸化ナトリウムとアルミが反応して水素ガスを発生させます。)

 

過去にもこんな例が・・・

今回の洗剤は「強アルカリ洗剤」でしたが、トイレなどで使われる「酸性」の洗剤をアルミ缶に移し替えても同じように「水素ガス」が発生しフタをすれば破裂する可能性があるといいます。

気をつけましょう。

私たちがよく耳にする「毒物劇物取締法」では、「飲食用の容器には移し替えてはいけない」といわれています。決して飲食用の容器に洗剤を入れないように。移し替えは「誤飲事故」の危険もはらんでいます。特に家庭への持込みは危険です!

これまで、使用上の注意にある「混ぜるな危険」という言葉はよく知らされてきましたが「他の容器には移さない」ということが書かれている洗剤も多いのです。これからは、「移し替えるな危険」も強く注意したほうがよさそうです。